闇夜で煌めく光に魅せられて:美術館で出会った一枚のCD

Updated: Sep 2, 2021


ウィーン美術史美術館を見上げて(2015年12月撮影)

百合子パフォーミングー・アーツ主催ソプラノ・リサイタルにて要となる曲のひとつが、バッハ作曲カンタータです。


カンタータ第51番との出会いは、美術館で手にした一枚のコンピレーション・アルバムから。


ウィーンから東京に戻ってCDの封をあけ、一聴して虜に。それから熱が冷めやらず飽きる気配もみえず、気づけば5年以上経ちます。


クリスマスがもたらした情熱

ジュディッタのアリアも、バッハのカンタータも、クリスマスにめぐり逢いました。


ジュディッタのアリアに対しては、時をかけて愛がふくらんでいきました。対照的に、カンタータ第51番に恋した瞬間は、天上天下に貫く光の柱に貫かれたと言えましょうか。恋は短命と言われますが、本件においては例外だと断言したい。


カンタータ第51番が収録されたCDを手にできたのは、情景に惹かれてのこと。音楽との出会いではあるけれども、聴覚ではなく視覚がたぐり寄せた「ジャケ買い」です。


論文では主語と述語が一致しないといけない。たとえば「匂い」は「嗅ぐ」と結ぶし、「景色」は「見る」とセットだ。けれども、アートや感情を文章で紐解いて表現するときには、情景がかぐわしく香る。主語と述語で駆使するセンスが一致しなくていい。むしろ一致させられない境地に、感性がとらわれるフックを垣間見ている。


写真1:ホットワイン購入!後ろ姿

写真2:ライトアップされた市庁舎

写真3:屋台にならぶスイーツたち

(いずれも2015年12月に撮影)


ライトアップされたウィーン市庁舎クリスマス・マーケットは、スパイシーなホットワインで心身を温めてくれただけでなく、カンタータ第51番という贈り物もくれました。


夕暮れ時のウィーン市庁舎クリスマス市を写した、ジャケット写真がとても美しくて。


ミュージアムショップでCDを買うなんて、それまで想像したこともなかった。