言祝ぎ:クレドからカンタータへ
- yuriko performing arts
- Jun 16
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Updated: 3 days ago
百合子が歌う楽曲の歴史を紐解けば、モーツァルトやヘンデルが作曲した華やかなオラトリオに続き、ロッシーニ作曲「三つの聖歌」やバッハ作曲カンタータといった宗教曲が、随所で光を放ちます。
オラトリオは、オペラのような編曲がなされたミサ曲です。一曲単体で魅せるというより、BGM的なので、あまり集中力を必要とせずに耳にできるように思います。ひとつの曲内でソロ歌唱とトゥッティ(合唱)が交互に盛り上げます。シューベルトやフォーレのように、しめやかに仕上げる作曲家もあれば、劇的な緩急で腕を鳴らす者もあり。
他方で、百合子がこれまで催すコンサートの要として配置してきた、バッハ作曲カンタータや ロッシーニ作曲「カリータ(愛)」のような楽曲は、オペラにおけるアリアの位置づけです。曲と出会ってから、何年も想いをあたためている期間がある。体内からほどばしる情熱が爆発した時、あらがえないタイミングで表出する。
恋とは、相手ありき。深いところに着火され、その揺らめく炎に、風を送りあう。表現に至らない期間も含め、自分が恋におちた相手を、信じている。完璧なタイミングで、出てくることを。
ティーンエイジャーの頃に暗譜し、幾度となく披露した「クレド(信仰宣言)」は、モーツァルト作曲戴冠ミサ曲のハイライト。ドラマチックな演出を好むザルツブルク司教のために、モーツァルトが機転を利かせて仕上げたオラトリオは、喜びにあふれた祝祭そのもの。

百合子は今、クレドに代わる典礼曲を、バッハ作曲カンタータに見出している。シンプルな歌詞もいい。ドイツ語で初めて耳にする時は、和訳は承知していないのだが、大好きな言語の響きから、エッセンスを感じている。
バッハのカンタータを選抜いて編纂する、信頼おける楽譜屋のリストを見ても、当該曲は含まれず。楽譜を探す作業は、その楽譜がどの程度まで信頼できるか?深遠な問答。自らの意識に鳴る音を頼りに、立体的に起こしていきたい。カンタータ第51番と第204番に続き、百合子の宝物となりますように。
(記事公開日:2025年6月16日、無断転載不可)
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